英語の「listen」と「hear」、どちらも「聞く」という意味ですが、使い方には明確な違いがあります。
例えば、「I listen to music.」 と 「I hear music.」 はどちらも「音楽を聞く」と訳せそうですが、意味は少し異なります。
- 「listen」 は、意識的に耳を傾けること
- 「hear」 は、自然に耳に入ること
この記事では、「listen」と「hear」の違いを具体例とともに分かりやすく解説し、使い分けをマスターできるようにします!
「listen」とは?
「listen」は意識的に耳を傾けること
「listen」は、自分の意志で何かの音や声を聞こうとする場合に使います。
単に音が聞こえてくるのではなく、積極的に耳を傾けるイメージです。
例えば、音楽を楽しみたいときや、授業で先生の話を注意深く聞くときに使います。
また、相手の話をしっかり聞くときにも「listen」が適切です。
「listen」の特徴
- 聞く対象に意識を向ける(集中して聞く)
- "listen to + 名詞" の形で使うことが多い
- 「聞こうとする意志」が含まれる
「listen」の例文
- I listen to music every night.
(私は毎晩音楽を聴きます。)
音楽を楽しむために、意識して聴いている - Please listen to me carefully.
(私の話をよく聞いてください。)
注意を払って話を聞くことを求めている - He never listens to me.
(彼は私の話を全く聞かない。)
話を聞こうとしないことを強調 - I was listening to a podcast while driving.
私は運転中にポッドキャストを聞いていました。
ポッドキャストを意識的に聴いていた
「hear」とは?
「hear」は自然に音が耳に入ること
「hear」は、自分の意思とは関係なく、音が耳に入る場合に使います。
聞こうと意識しなくても、勝手に聞こえてくる音や声に対して使われます。
例えば、道を歩いているときに鳥のさえずりが聞こえたり、誰かが話しているのが耳に入ったりするような状況です。
また、「ニュースを聞いた」「噂を耳にした」など、情報を得る場合にも「hear」が使われます。
「hear」の特徴
- 意識しなくても音が耳に入る
- 「聞こえる」「耳に入る」という受動的な意味
- "hear + 名詞" の形で使われることが多い("to" は不要)
「hear」の例文
- I heard a strange noise last night.
(昨夜、奇妙な音を聞いた。)
自分で注意して聞いたわけではなく、勝手に耳に入ってきた音 - Can you hear me?
(私の声が聞こえますか?)
音が相手に届いているかどうかを確認する表現 - I heard that she got married.
(彼女が結婚したと聞いた。)
「結婚した」という情報を耳にした(直接聞いたかどうかは関係なし) - I heard someone calling my name.
(誰かが私の名前を呼んでいるのが聞こえた。)
意識していなかったが、自然と耳に入った音
「listen」と「hear」の違いをさらに詳しく解説
意識的に聞く vs. 無意識に聞こえる
「listen」は、自分の意思で「聞こうとする」能動的な行動を表す。
「hear」は、音が勝手に耳に入る「受動的な現象」を指す。
I was listening to music.(音楽を聴いていた)
音楽を楽しもうと意識的に聞いていた
I heard music from the next room.(隣の部屋から音楽が聞こえた)
自然に耳に入っただけで、積極的に聞いたわけではない
"listen" には "to" が必要、"hear" には不要
「listen」は基本的に "listen to + 名詞" の形で使う。
「hear」は "hear + 名詞" の形で使えるため、"to" は不要。
Please listen to me.(私の話を聞いてください。)
Please listen me.(誤り)
I heard a dog barking.(犬が吠えているのが聞こえた。)
I heard to a dog barking。 (誤り)
まとめ
「listen」は意識的に聞くこと、「hear」は無意識に聞こえることが基本的な違い。
英語を話すときは、この違いを意識して正しく使い分けましょう!
ここまでの解説を踏まえて、次のクイズに挑戦してみてください!
「listen」と「hear」の使い分け練習(クイズ)
次の文章の空欄に、適切な単語を入れてみましょう。
- I ____ to the radio every morning.
- I ____ a baby crying.
- Can you ____ what I’m saying?
- Please ____ carefully to the instructions.
クイズの答えと解説
-
I listen to the radio every morning.
音楽やラジオを意識して聞くため、「listen」を使う。"listen to" の形が正しい。 -
I heard a baby crying.
赤ちゃんの泣き声が自然に耳に入ったため、「hear」を使う。過去の出来事なので過去形 "heard" になる。 -
Can you hear what I’m saying?
「私の声が届いているか?」という意味なので、「hear」が適切。電話で相手に聞こえているか確認するときにも使う表現。 -
Please listen carefully to the instructions.
指示を注意深く聞くよう求める場面なので、「listen」を使う。"listen to" の形に注意。
これで「listen」と「hear」の違いはバッチリですね!
英語を話すときは、この違いを意識して正しく使い分けてみてください。
他にも気になる単語の違いがあれば、ぜひコメントで教えてください!
他の単語の違いの解説はこちら!